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2009年08月

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カセットプラント ファクトリー通信 vol.0013

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カセットプラント ファクトリー通信 vol.0013  2009/8/14発行
 
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皆さま暑い毎日いかがお過ごしですか?

今回のカセットプラント ファクトリー通信は、2003年カセットプラント作品が大展開をした
高崎市美術館での奇跡的な展覧会を、当時同美術館で担当学芸員をされていた
杉本あゆ子さんにご報告をお願いしました。

また現在新潟市で開催中の「水と土の芸術祭2009」や、その他最新情報もご覧ください!


●目次
【1】2003年 高崎市美術館 「山口啓介展 空気柱/光の回廊」
   -カセットプラントの記憶- 杉本あゆ子
【2】にいがた「水と土の芸術祭2009」報告
【3】展覧会・新着情報
【4】感想・ご意見募集

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【1】2003年 高崎市美術館 「山口啓介展 空気柱/光の回廊」  
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-カセットプラントの記憶- 

2003年7月~9月に高崎市美術館で開催した「山口啓介展 空気柱/光の回廊」
のためのカセットプラント作品制作にまつわる準備のなかで印象に残っていることを書こう
と思います。当時のことを思い出してみると、山口さんご夫妻はもちろん、隣の南小学校
の関係者、ボランティアさん、博物館実習生などなど本当に多くの方々の協力を得て実
現したのだなーとあらためて感じています。

2002年秋に山口さんと展覧会の内容を話し合い、美術館1階の吹き抜け空間のガラス
壁全面を使ってカセットプラント作品を作るというプランが決まりました。縦横各およそ10m
のガラス面を覆うには約1万個のカセットが必要という計算になり、その材料の準備や設
置作業にどのくらいの人員や時間が必要なのか見当もつかず、とにかく山口さんご夫妻と
美術館スタッフだけでは無理だ、ということは明らかでした。

クリアすべき課題は
・カセットの入手
・大量の天然樹脂を溶かしてケースに流す作業
・大量の植物の入手
・植物を乾燥させる作業
・隣接する南小学校の授業と連携事業としてどうからませるか
といったものでした。

このうち、カセットの入手については、山口さんのつてで富士フィルムアクシア株式会社より
必要分のケースをご提供いただけることになりました。

樹脂を流す作業は2003年春頃から始めましたが、ここで制作ボランティアを募ることになり
ました。前年に制作ボランティアによる作業をおこなっていた群馬県立近代美術館の方々
の協力もあり、県内の大学生を中心に80名余りのボランティアさんが毎週末活動してくだ
さいました。人手が増えると作業量がぐっと高まり、樹脂を流したカセットを乾燥させる置き
場がなくなるという問題が発生、ついには南小学校の空き教室を借りて作業することにな
りました。

植物の入手については、定期的に市内外の花屋さんから廃棄分をいただけることになりま
した。前々回のメルマガの福岡アジ美編で、お店の名前を出さないようにというエピソードを
読んでとても驚いたのですが、高崎ではそのような気遣いは全くせず、お世話になったお店
の名前は全てカタログの謝辞にのせています。お花屋さん業界の常識も地域性があるので
しょうか。

南小学校では2003年4月から、山口さんの作品について子供達に紹介したり、カセットプ
ラントのための植物を植えたりという活動が始まりました。小学校との連携については、高
崎市美術館で「グローイング ツリーズ」という記録集が2009年3月に出ています。*

こうして多くの方々の手を借りて準備はすすんでいったのですが、特に、美術館のスタッフは
学芸員はじめ管理職の上司やアルバイトスタッフまで総動員状態で長期に渡りカセットプラ
ントの準備に取り組んでもらいました。展覧会担当者の私はカセットプラント以外の仕事も
ありキャパがいっぱいになっていましたが、何か問題が起こると同僚たちがヒソヒソ…と相談し
てる気配があり、「こうすることにしたから」と報告してくれる、という感じでした。
思い出すとおかしい出来事もありました。樹脂をぬるま湯で溶かすには相当時間がかかる
ことが分かり、大量の樹脂を溶かす時間短縮が問題となったとき、それなら樹脂を細かく砕
いてしまおうと金づちで叩いたところ、樹脂は硬くて全く割れずベランダのコンクリート床が割
れてしまいました。結局、同僚学芸員のつてで建物の解体工事などに使うユンボという重
機をつかって樹脂を粉々に粉砕してもらうことに。休日に同僚の旦那さんがユンボを操作し
てガンガン割ってくれました。
また、植物や花の乾燥時間を短縮するためにシリカゲルという乾燥剤を使うことも美術館
のアルバイトスタッフが提案してくれました。シリカゲルを使うと花や植物の色がきれいなまま
乾燥され、またシリカゲルは加熱すれば復活して何度でも使えるのです。早速大量にシリ
カゲルを買い込み、館内で乾燥植物の大量生産体制に入ったのですが、今度は使用後
のシリカゲルを復活させる作業が思いのほか手間がかかると分かりました。電子レンジで加
熱していたのでは作業効率が悪い、もっと早く一度に沢山出来ないかと考えたアルバイト
さんたちは、公民館の調理室を借り、大鍋で大量のシリカゲルを炒ることにしたのです。
暑さで汗だくになりながら大きな木ベラでシリカゲルをかき混ぜているアルバイトさんたちの姿
が思い出されます。館内全員の協力を得ないと実現できなかったと思いますが、今考える
とそういう計画が通ったということに驚きを感じますし担当者として幸せなことだと感謝してい
ます。高崎展のカセットプラントは、山口啓介さんという一人の作家さんの作品ではあります
が、私にとってはこうした様々な出来事の記憶と切り離して考えることはできない作品なの
です。 

2009年7月 杉本あゆ子 (須坂版画美術館学芸員)

*「グローイング ツリーズ」
「GROWING TREES -高崎市美術館・高崎市立南小学校との連携授業について」
2009年3月発行
発行 高崎市美術館
TEL 027-324-6125 FAX 027-324-6126

*記録集をご希望のかたは上記、高崎市美術館、またはカセットプラント ファクトリー事務局
 ⇒cp-factory@nexyzbb.ne.jpまでお問い合わせください

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【2】にいがた「水と土の芸術祭2009」報告
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現在開催中の「水と土の芸術祭」、6月11日より8月4日までの55日間にわたる現地制作により、
約8x10mの巨大な「床置きの絵地図」が完成しました。
制作期間中たくさんのサポーターの方の協力を得て新潟ならではの作品となりました。
以下、詳細情報です。

【山口啓介作品展示情報】

1.山口啓介「アノマリー/新潟絵地図 niigata map」 
2.カセットプラント「新津庭」 
 会場:新津美術館
 会期:第一会期 7月25日(土)→9月13日(日)
     第二会期 10月20日(火)→2010年1月11日(月)
 お問い合わせ:TEL 025-025-1301
 (〒956-0846 新潟市秋葉区浦ヶ沢109-1)

3.カセットプラント「祭りの休憩室1・2・3」 新潟市美術館
 会期:新潟市美術館
 会期:第一会期 7月18日(土)→10月18日(日)
     第二会期 11月28日(土)→2010年1月31日(日)
 お問い合わせ:TEL 025-223-1622
 (〒951-8556 新潟市中央区西大畑町5191-9)

以下、山口啓介作品展示会場、制作レポートの関連HP・ブログのご紹介です

◆日本海政令市にいがた 水と土の芸術祭 HP
  http://www.mizu-tsuchi.jp/

◆新潟市美術館 HP 水と土の芸術祭
  http://www.ncam.jp/html/modules/news/article.php?storytopic=2&storyid=320 

◆新津美術館 HP 水と土の芸術祭
  http://www.city.niigata.jp/info/naf/007tenji/01H21-jigyou/06mizutuschi/exhibition1.html

  7月、新津美術館にてカセットプラントワークショップレポート (naflog)
  http://www.naflog.com/nicky.cgi?DATE=200907?MODE=MONTH

◆市民サポーターズ会議事務局「みずっちたんく」
6月13日から新潟市美術館で開催された「水と土の芸術祭」プレ企画展、公開制作レポート
  http://blog.mizu-tsuchi.jp/blog/2009/06/post-853d.html
  http://blog.mizu-tsuchi.jp/blog/2009/07/post-ece6.html#more
 
  7月、とやの小学校での制作レポート
  http://blog.mizu-tsuchi.jp/blog/2009/07/post-21a0.html

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【3】展覧会・新着情報
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【新着情報】

●山口啓介作品が装画として本の表紙になりました!

・「官能の哲学」
  松浦寿輝 著
  ちくま学芸文庫 
  カバーデザイン 間村俊一
  装画 山口啓介 「真名美/原植物の花図譜」

・《宮沢賢治》のさらなる彼方を求めて
  天沢 退二郎 著
  筑摩書房
  カバー装画 〈 星の宮/カセットプラント 〉 山口啓介
  装幀 間村俊一
  
  筑摩書房HP
  http://www.chikumashobo.co.jp/


【只今開催中!】

●収蔵品展030 「開館10周年記念 ― 響きあう庭 東京オペラシティコレクションより」
 会期:2009年7月18日(土)→9月27日(日)
 会場:東京オペラシティアートギャラリー4階
 お問い合わせ:TEL 03-5353-09447
 出品作品
 山口啓介 《RNA World:5つの空 5つの海》
 エッチング、紙 (五曲屏風)180.0x347.5, 1991/97

●山下 透 コレクション
 会期:2009年7月22日(水)→8月23日(日)
 会場:砂丘館 (新潟市中央区西大畑町5218‐1)
 お問い合わせ:TEL 025-222-2676
 出品作品
 山口啓介 《胞子を蒔く船》

●「水と土の芸術祭2009」
 会期:2009年7月18日(土)→12月27日(日)
 会場:新潟市全域726km2(日)
 料金:一般 2500円 (前売り 2000円)/学生、65歳以上 2000円(前売 1500円)/
    小中高校生800円(前売 500円)
 主催:水と土の芸術祭実行委員会
 実行委員長:篠田昭(新潟市長)
 ディレクター:北川フラム(アートディレクター・新潟市美術企画監)
 お問い合わせ:水と土の芸術祭実行委員会事務局
 (新潟市交流推進課 水と土の芸術祭推進室内)
 〒951-8550 新潟市中央区学校町通1番町602番地1
 TEL.025-226-2103/FAX.025-228-6188/E-mail: koryu@city.niigata.lg.jp

 市民サポーターズ会議事務局「みずっちたんく」
 〒950-0123 新潟市江南区亀田水道町2-4-3
 TEL.025-384-0926/FAX.025-384-0927/E-mail: tank@mizu-tsuchi.jp

*山口啓介作品情報は上記→【2】にいがた「水と土の芸術祭2009」報告をご覧ください。

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【3】感想・ご意見募集!
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メルマガを読んだ感想、ご意見を編集部に送ってください。次回の通信の参考
にさせていただきたいと思います。

感想・ご意見メールはコチラまで!⇒ cp-factory@nexyzbb.ne.jp

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編集   カセットプラント ファクトリー通信編集部 
発行   カセットプラント ファクトリー事務局
お問合せ cp-factory@nexyzbb.ne.jp
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