FC2ブログ

Home > 2012年04月

2012年04月

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  • Comments (Close): -
  • TrackBack (Close): -

カセットプラント ファクトリー通信 vol.0024  2012/4/2 発行 

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 カセットプラント ファクトリー通信 vol.0024  2012/4/2 発行  
 
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

●目次
【1】いわき便り 『カセットプラント ファクトリーいわき工場 ―未来への物語―』 
【2】展覧会情報 ・その他
◆カセットプラント ファクトリー こどもの方舟―いのちをかんがえる Part2
2012年4月1日(日)~4月22日(日) いわき市立美術館

--------------------------------------------------------------------------------------

いわき市立美術館《みんなで元気になるアートの広場》が、はじまりました!
今回のカセットプラントは、22日の最終日まで来場者のかたにつくっていた
だき、美術館の大窓に日々カセットプラントが増えてゆきます。
最終日には、山口啓介さんと一緒に全体を完成させます。

そして今回のファクトリー通信は、Part1の準備段階から工場長?として
ご活躍いただいた、いわき市立美術館の下山田洋子さんに、いわき便りを
ご寄稿いただきました。どうぞお楽しみください!

======================================

【1】いわき便り『カセットプラント ファクトリーいわき工場 ―未来への物語―』

======================================

カセットプラント ファクトリーいわき工場 ―未来への物語―

千個のカセットをつくる=花を千個準備する。
1月中旬の「カセットプラント ファクトリー」のワークショップに向けて美術館に
課せられたミッション。千個とはいかほどのものか、とにかく「たくさん」という
イメージしか持てないまま11月末から準備にとりかかった。
 とはいえ、肝心の花を買うための予算はなかったため、花を手に入れるこ
とが最大の課題。まずは自宅の庭、道端、公園、美術館前のプランターから
採取。併せて、売れ残った花を無償でいただけないか花屋さんへお願いにま
わるも、飛び込みでの交渉は難航。当日までに千個も用意できるのだろうか
と頭の中は常に花のことばかり。
 そんな中たどり着いたのが、いわき市民の憩いの場所「フラワーセンター」。
お願いに伺ったところ、メンテナンスの際に摘み取る花をいただけることにな
った。こちらは四季折々の花や南国の珍しい植物が楽しめ、年間通して多く
の方が訪れる人気施設。もちろん、勝手に園内の植物を採取することは厳禁
なので、休園日に副所長さんの案内のもと採らせていただいた。
 その時期、外の大花壇にはパンジーやビオラが、温室にはブーゲンビリアや
蘭が咲き、なによりタイミングのよいことにはバラの剪定作業が予定されてい
た。翌年の春によい花を咲かせるため、バラ園中のバラをつぼみまですべて
豪快に刈り取ってしまうのだ。おかげでカセットプラントの作業スペースが埋め
つくされるほど大量のバラをいただくことができ、それらをすべてシリカゲルに
埋め込むまでには1週間ほどもかかってしまった。
 また、その頃になってようやく協力してくださる生花店が現れ、売り物になら
なくなった鉢植えや切花をいただいたり、結婚式などで使い終えた装花を送っ
ていただいたり、数も種類も十分すぎるほどの花を手に入れることができるよ
うになった。
花に関して言えば、つい先日までの困窮ぶりとは一転、嬉しい悲鳴の毎日。
しかし、ワークショップまでに花を用意できるだろうか、との不安は「手に入れ
られるだろうか」ではなく「加工できるだろうか」という心配に変わった。花はい
ただけるときにいただけるだけ頂戴するという方針であったため、そのときど
きで作業量が異なり、また、一時にたくさん花をいただくと使えるシリカゲルが
無かったりと、いきあたりばったりの作業ではあったが、ワークショップに申込
んでくださった方や美術館友の会の方にお手伝いをお願いすることにした。
花をシリカゲルに埋め込む作業のほか、完成したドライフラワーを整理・保管
する作業には展覧会の監視スタッフの手も借りた。カセットが傷つかないよう
に、と花についたシリカゲルの粒を筆で丁寧に落としたり、シリカゲルを再生
する際、次回も使いやすいよう花のかけらを丹念に取り除いたり、乾いて脆く
なった花が壊れないよう慎重に缶に収めてくれたり、彼女たちの細やかな心配
りのおかげで着々と見目麗しいドライフラワーが仕上がっていった。
そしてついに迎えたワークショップ当日。花とカセットケースを取り出すや否や、
参加者のみなさんはものすごい勢いでカセットプラントを作っていった。制作に
あたっても「千個=とてもたくさん」というイメージが先行した部分も多少あるだ
ろうが、そればかりではない。下は4歳児から上はそのおばあさん・・・それ以
上?の方まで、参加者全員が7×11cmの小さなカセットケースに集中し、次から
次へとカセットプラントを作り上げていく。それぞれの方舟が貼り付けられたガ
ラス面は南に面しており、ガラスの向こうには屋外作品と生垣、そのさらに向こ
うには公園と芸術文化ホール、そして空が見える。それらの景色とも一体となっ
て、2日間かけた大作が仕上がった。
注意深く眺めると、下のほうには花がいくつか入ったものが多く、少し上の段に
は花や葉っぱひとつだけのもの、そしてまた組み合わせたもの、ひとつだけの
もの、と地層のように積みあがっていた。参加者によると、はじめはいろいろな
花を組み合わせるのが楽しく夢中になっていたが、休憩を挟んで全体を眺める
と「ひとつだけ」のほうが素敵に感じたのだそうだ。カセットケースに入ると、何
の変哲も無い木の葉一枚でも、その美しさに改めて気付かされるようである。
その造形の美しさと不思議、生きることへのひたむきさ、いのちの愛おしさ、小
さなカセットケースに封じ込められた無限。
「震災後、地震や津波、原発事故のことが片時も頭を離れず何をやっても心が
晴れることがなかったが、カセットプラントに夢中になることができ、癒された」と
感想を述べた参加者がいた。去年の春は桜が咲いたことにも気付かず、花の
美しさと向き合うような心の余裕もなく過ごしてきたのは彼女だけではなかった
だろう。日光を受けてキラキラ輝くカセットプラントは美術館を訪れた多くのお客
様の眼を楽しませただけではなく、様々な思いを呼び起こしたことだろう。

美術館での展示期間はわずか1週間であったが、嬉しいことにリレー展示のお
話をいただき、2月末の『世界希少・難治性疾患の日』(以降RDDと表記)のイベ
ント会場にいわきのカセットプラントの一部が展示された。私たちのカセットプラ
ントはRDDの会場を訪れた方が作ったカセットプラントと混ざり合い、新たな大作
へと生まれ変わった。そのカセットプラントは、いわきで再度行われることになっ
たワークショップのため、またいわきへ戻ってきている。
3月になったいま、私たちは4月のワークショップに向けカセットケースに樹脂を
流し入れる作業をしている。いわきとRDDのように、このカセットケースと樹脂は
またどこかのワークショップで使われるのだろう。そこに詰められた花の記憶は
樹脂に内在し、私たちの知らない場所でたくさんの人々に出会うのだ。樹脂は
いずれまた溶かされ、新しいものと混ざり合ってまたカセットプラントの一部とな
る。
この小さなカセットケースが繋ぐ未来の物語を想像するのはなんだか愉快だ。
とりとめなくそんなことを考えながら、カセットプラン ト ファクトリーいわき工場は
今日も作業に精を出すのである。

(いわき市立美術館 下山田洋子) 2012年3月23日


=======================================
【2】展覧会情報
=======================================

◆カセットプラント ファクトリー こどもの方舟―いのちをかんがえる Part2

■オープンワークショップ
 日時:2012年4月1日(日)~4月22日(日) 11:00~16:00
 会場:いわき市立美術館 2階ロビー
 随時参加、参加無料

■レクチャー&ワークショップ
 講師:山口啓介
 日時:2012年4月22日(日)11:00~12:00
 会場:いわき市立美術館 セミナー室、2階ロビー/ 参加無料
 参加方法:事前申込制(はがき、FAX、オープンアークショップ会場での申し込み)
 
美術館HP:http://www.city.iwaki.fukushima.jp/kyoiku/museum/002482.html

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【そのほかのご案内】
●Webギャラリー
【信州大学人文学部HP】
http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/arts/
【人文ギャラリー】
http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/arts/gallery/

●ラジオデイズ
「ラジオの街で逢いましょう」 
第220回 出演:山口啓介「カナリヤ」の役割 
ゲスト:山口啓介/ホスト:平川克美/アシスタント:浜菜みやこ
http://www.radiodays.jp/radio_program/show/301 
「ラジオの街で逢いましょうプラスワン」
http://www.radiodays.jp/item/show/200764

-------------------------------------------------------------------------------------

編集   カセットプラント ファクトリー通信編集部 
発行   カセットプラント ファクトリー事務局
お問合せ info@cp-factory.sakura.ne.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
copyright(C)2007-2012 カセットプラント ファクトリー All right reserved.

   

Home > 2012年04月

Recent Comments
Recent Trackback
Search
Meta
Links
Feeds

Page Top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。